【迷ったらどれ?】路線便、宅配便、貸切便のどれがいい?路線便集配ドライバーがおススメな理由3選!


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- トラックドライバーになろうと思うけど、運送業はいろいろ種類がありすぎて選べない
- どの種類の運送業が自分に向いているのかわからない
- 路線業が安定していると聞いたけどどんな仕事?
- いつかは長距離ドライバーになりたいけど、まずは集配かな?
- このような不安を持っている方に向けてこの記事を書いています。読んでいただければ転職に前向きに取り組んでいただけると思います。
- 路線便トラックドライバーとは?
- 路線便集配ドライバーの一日の流れ
- 路線便と貸切便の違い
- 路線便と宅配便の違い
- 路線便がおススメな理由3選

現在、従業員が3,000人程度の運送業で採用担当の仕事をしています。
詳しいプロフィールはこちら。
皆さんにお勧めしているトラックドライバーですが、運送業にも路線便・宅配便・貸し切り便等、様々な種類があります。
路線便とは、複数荷主の荷物を混載して運ぶ仕事


複数荷主の荷物を集荷して、1台の車両に混載して拠点間輸送し、複数のお客さんへ配達する仕事です。混載便とも言われます。
路線便業務の流れ

【大阪所属集配車の仕事】
複数の契約荷主から、複数の配達先への荷物を集荷する
⇩
集荷した荷物を大阪センターに持ち帰り各方面へ仕分け
⇩
【大型トラックの仕事】
仕分けられた複数荷主の荷物を大型トラックへ混載する
(乗車時間が長い場合は、別途積み込み担当が積載する)
⇩
鹿児島センターに向けて出発
⇩
鹿児島センターに到着。鹿児島県下の各方面に仕分け
⇩
【鹿児島所属集配車の仕事】
各方面に仕分けられた複数荷主の荷物の配達をおこなう
⇩
複数の契約荷主から、複数の配達先への荷物を集荷する
⇩
集荷した荷物を鹿児島センターに持ち帰り各方面に仕分けする
鹿児島県から大阪府行きの荷物は逆の流れになります。
路線業集配ドライバーの一日の流れ

私の勤める会社の一般的な集配ドライバーの一日の流れです。
8:00
出勤して、配達する荷物の伝票を配車課長から受け取る。
~9:00
午前配達指定荷物の積み込みを行い、配達に出発する。
~10:30
1回目の配達が終わり、センターに戻る。
2回目の配達荷物(一部は時間指定なし荷物)を積み込み出発する。
~12:00
2回目の配達を終える。
~13:00
配達先企業がお昼休みに入るので、配達先の駐車場もしくは駐車場の広いコンビニで休憩。
~15:00
時間指定の無い荷物の配達を終える。
(コースにもよりますが、1日でだいたい10軒~15軒程度)
~18:00
複数の会社を回り、荷物の集荷を行う。
その後、センターに帰車する。
~19:00
集荷した荷物を各方面の発送番線に仕分けする。
~19:30
乗車記録等の日誌を記帳し退社する。

路線便集配ドライバーはこのような感じで働いています。
次は、路線便と他の運送業の違いです。
メリット・デメリットを解説します。
路線便と貸切便の違いは、複数荷主か単独荷主かの違い

路線便は複数荷主の荷物を1台のトラックに積み合わせ、集荷・輸送・配達するのに対し、貸切便(チャーター便)、一つの依頼荷主から集荷し、配達先まで直行します。
貸切便と比べた路線便のメリット

各地に配送センターを設けるため、会社の規模が大きい
路線便会社は各地にセンターを設ける必要がある為、貸切便と比べて会社の規模が大きく、資金面に余裕がある会社が多いです。
資金に余裕のある会社は倒産しにくく、社員教育や福利厚生が充実している傾向にあります。
各地に配送センターが必要なため、新規参入が難しい
各地にセンターを設ける必要がある為、新規参入が難しく、新しい会社に仕事を奪われることが少なく、安定しています。
配送センターを設立しようとする場合、自前で用意するなら建物だけでも数億円以上、賃貸でも月数百万円以上の金額が必要となります。
これに、毎月の人件費、光熱費等がかかってくるため、現実的には新規参入は不可能と言えます。
多数の顧客と取引しているため、不景気に強い
路線会社は多数顧客と取引しているため、不景気に強いです。
不景気になるとすべての会社の出荷が落ちるイメージがあります。
しかし、実際は不景気になることにより出荷量が変わらなかったり、逆に増える企業もあります。
例えば、感染症が流行ったことにより皆さんが外食を控えたとします。
外食をしなくなるので、飲食店向けのお酒の出荷量は減少します。
しかし、お酒を飲む人の人口は変わりません。
飲食店向けに出荷されるお酒は、コンビニやスーパーに出荷されるので出荷総量はそれほど落ち込むことはありません。
外食をしなくなるので、外食産業の売り上げは減少します。
しかし、美味しいものを食べたいという人は減少しません。
普段外食していた人が、レトルト食品等を購入したり、自宅で料理をしたりするので、食品会社の入り上げは増加し、出荷量の増加します。
実際に、ハウス食品の2021年度3月期の決算報告では、次のようにあります。
ハウス食品㈱の家庭用製品事業は、前期末から続く巣ごもり消費による家庭内食シフトにより、カレーやスパイス等、幅広い製品群で需要が拡大いたしましたが、販促活動が抑制された影響等もあり、徐々に落ち着きをみせております。
一方、ハウス食品㈱や㈱ギャバンが手掛ける業務用製品事業は、外出自粛による販売機会の減少が大きく影響する結果となりました。
以上の結果、香辛・調味加工食品事業の売上高は353億50百万円、前年同期比5.8%の増収、営業利益は42億63百万円、前年同期比47.8%の増益となりました。結果、売上高営業利益率は12.1%となり、前年同期より3.4pt向上いたしました。
貸切便と比べた路線便のデメリット

荷物の積み替えがあり、肉体労働が増える傾向がある
貸切便と違い複数の荷主の荷物を混載するため、配送センターでの仕分けや積み替えが多く、肉体労働が増える傾向があります。
肉体労働と言っても、大口のパレット荷物はフォークリフトで移動させるので、小口荷物を台車にのせて、発送番線に運ぶ程度です。詳しくはこちらの記事もご覧ください。「トラックドライバーは肉体労働?体力が無くても大丈夫な理由」
荷物の積み替えが多いため、貨物事故が起こりやすい
荷物の積み替え等、人の手が加わるとどうしても貨物事故が起こりやすくなります。
大阪で集荷したお酒を大阪センターで、鹿児島行きの番線まで仕分ける途中に台車から落下させしまうような場合です。
そして、一般的に貨物事故を起こした場合には、一部とはいえ弁償する必要があります。
貸切便の場合は、トラックに積み込めばそのまま配達先まで走るので、このようなことは起こりません。
不景気には強いが、好景気の恩恵も受けきれない
契約している複数の荷主の中には、不景気に強い会社が多数存在している半面、好景気に業績が伸びにくい会社も多く含まれています。
貸切便のように特定の会社と取引していて、取引先の好景気に乗っかって業績を伸ばせるようことはありません。
良くも悪くも景気の波に影響を受けにくいと言えます。
路線便と宅配便は、個人宅に配達するかしないかの違い

路線便も宅配便も複数の荷主から集荷し、積み合わせ、複数の配達先へ荷物を届けるのは同じです。
路線便は集荷・配達先が、会社・商店がメインであるのに対し、宅配便は、企業・商店に加えて、個人宅が多い(配達先のほとんどは個人宅)のが特徴です。
「BtoB」と「BtoC」の違いについて

少し専門的な話になるのですが、「BtoB」と「BtoC」について説明します。難しい場合は読み飛ばしていただいても結構です。
BtoBとは企業と企業が取引を行うビジネスモデル
運送業とのかかわりで言えば、パナソニックなどの家電メーカーが他の部品メーカーから部品を購入したり、リカーマウンテンなどの小売店が卸会社からお酒を仕入れたりすることがあげられます。
路線便はこれらの会社間の輸送を受け持っています。このように企業間の荷物を運ぶことをBtoBと言います。
BtoCとは企業と個人が取引を行うビジネスモデル
これに対して、企業が個人に対して商品やサービスを提供するビジネスモデルをBtoC(Business to Consumer)と言います。運送業でかかわりがある会社で言えば、楽天市場やアマゾン等のネット通販が分かりやすいでしょう。
ネット通販で商品を購入した場合、荷物を届けてくれるのが宅配業です。
宅配便と比べた路線便のメリット
細かい時間指定がない
宅配便と違い、配達先のほとんどが企業・会社である為、細かい時間指定や再配達が少ないのが特徴です。
企業は午前中に荷物を受け取り、その商品を店頭に並べたり、夕方までに加工して製品として別の会社に出荷したりします。
したがって、ほとんどの荷物が午前中指定か、指定なしで送られてきます。
細かい時間指定の為に、配達先の近くで時間をつぶす必要がありません。
再配達がほとんど無い
個人宅と違い、会社に人がまったくいなくなることが少ないので、再配達になることが非常にまれです。
再配達が無いということは、一度来た道を引き返す必要が無いということです。
慣れてくると、ほとんどルート配送に近い業務となり余裕をもって働くことができるようになります。
日祝の休みや、大型連休が取りやすい
路線便の主な取引先は、一般企業です。
一般企業は、日曜日・祝日・年末年始・お盆・GWが休みのことが多いので、それに合わせて路線便会社も休みになります。
私の勤める会社でもGW、お盆休みはもちろんのこと、年末は12月28日から1月4日までが休日となります。
これに対して、宅配便は個人宅が配達先となる為、基本的に年中無休で配達をしています。
年末年始も、家族が集まって食べるお節料理やカニの配達をしています。
もちろん出勤人数の調整や、ローテーション、特別手当を出しているのですが、休みの取りやすさでは路線便が上回ります。
宅配便と比べた路線便のデメリット
大手宅配便会社に比べて給料が安い傾向にある
理由は主にふたつあります。
宅配業の運賃が路線便より高いため、給料を高く設定できる
例えば、みかん箱をひとつ東京から大阪まで運んだとすると、私の勤める路線便会社なら500円程度ですが、宅配便では1500円程度(ヤマト運輸運賃表より)かかります。
これは宅配便がぼったくっているわけではなく、時間指定や再配達の要望に答えるためには、狭いエリアに大勢のドライバーを配置する必要があるからです。
ただし、高い給料をもらうためには、配達の件数をこなす必要があるため、宅配便のドライバーすべてが一律に高いという訳ではありません。特に、住宅街を専門に扱っているような事業所では給料が路線便より低くなることも少なくありません。
ネットショッピングの普及により、宅配便の需要が増えている
10年前に比べて、ネットショッピングを利用する機会が増えているのは、私たちも実感としてわかるところです。
ネットショッピングで購入した荷物を配達してくれる宅配便は売り上げが伸びており、ドライバーの数が足りていません。
そこで、高い給料を払って人員の確保を行っています。
例えば、10年程度前は、大手宅配便会社ではいきなり正社員としてドライバーになることはできず、半年程度の契約社員を経て実力のある方のみ正社員として雇用していました。
しかし、今ではいきなり正社員として雇用する会社がほとんどとなっています。
ただし、ドライバーが不足しているのは路線便会社でも同じで、10年前と比べて高い給与で採用する傾向になっています。路線便の給料についてはこちらの記事をご参照ください。「実例あり!大型長距離ドライバーの給料が600万円以上になる理由と計算方法」
この記事のまとめ
・路線便は、規模が大きく安定している会社が多い
・路線便は、時間帯指定・再配達が少ない
・貸切便と比べると荷扱いが多い
・宅配便と比べると給料が若干安い傾向にある

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